
【年寄りは体が年寄りではなく、「頭が年寄り」】老化の本質は、神経の使い方にある
私の父は大正15年生まれ。
戦後の混乱から日本の成長までを生き抜き、晩年には東京の歴史を語る書籍にも登場しました。
そのときの写真……84歳。
目はまだ鋭く、姿勢も堂々としていました。
「年寄り」と呼ばれる人たちの差
病院や介護施設で出会う高齢者の中には、うめき声をあげ、意思疎通が難しい方も多くいます。
一方で、父のように年齢を重ねてもなお、会話が明晰で、ユーモアがあり、自分の足で歩いて人生を楽しむ人もいる。
この差を生むものは、体力ではなく「頭」……つまり神経の状態です。
私はこれを「頭の可塑性(Neural Plasticity)」と呼んでいます。
「若い」とは、体力ではなく「思考の柔軟性」
父が口にしていた言葉を今も覚えています。
- 「自分は年寄りではない」
- 「行きたい場所へ自分の足で行く」
- 「格好だけはきれいでいたい」
どれも体のことを語っているようで、実は思考と自尊心の使い方の話です。
心の中に「まだできる」「やってみたい」がある限り、神経はその意思に呼応して活動を続けます。
逆に、「もう年だから」「仕方ない」と思った瞬間、脳は新しい神経回路を作るのをやめてしまう。
それが「老化のはじまり」です。
老化は肉体現象ではなく、神経現象
加齢とは、時間の経過ではなく神経の選択です。
- 動かない → 筋肉が衰える
- 考えない → シナプスが減る
- 人と関わらない → 情動が鈍る
この3つの連鎖が、「体が老ける前に、頭が老ける」という現象をつくります。
つまり、老化とは神経の「使われ方」が固定化した状態なのです。
医学と心理学の間にある真実
私は父に、シワ取り注射も、ヒゲ脱毛も、栄養療法も行いました。
しかし、もっとも大切だったのは、「頭をどう使うか」「どう生きたいと思うか」というマインドの維持でした。
人は、健康情報やテレビの特集に振り回されながら、「正しい健康法」を求めます。
けれども、本当の健康とは、自分の頭で考え、選び、責任を持つ自由のことです。
「頭が若い人」には共通点がある
ニューロアンチエイジングの視点から見ると、「頭が若い人」には以下の特徴があります。
- 目的意識がある(何歳でも夢や目標を語る)
- 人と関わる(神経が社会的刺激を受け続ける)
- 変化を楽しむ(脳が可塑性を維持する)
- 失敗を恐れない(扁桃体の過活動を抑える)
- 自分の状態を観察できる(前頭葉が健全に働く)
これらの習慣が、結果として筋肉・血流・免疫機能を守ります。
「若さ」とは、美容でも筋肉でもなく、神経のしなやかさです。
あなたの頭は、いま何歳ですか?
男性は退職と同時に、生きがいと社会的刺激を失い、数年で急速に老け込むことがあります。
けれども、それは「体の限界」ではなく、「頭の停止」です。
脳は80代でも新しい回路を作り続けることが、科学的に証明されています。
だからこそ、「自分はもう年だから」と思った瞬間こそが、最大の老化スイッチです。
どうすれば「頭を若く保てる」のか
- 朝の光を浴びる(体内時計をリセット)
- 新しい学びを始める(神経可塑性の刺激)
- 感謝を言葉にする(副交感神経の安定)
- 自分で決める癖をつける(前頭葉の活性)
これらはどれも、「頭が若い人」が無意識に行っている行動です。
医療もサプリもサポートにすぎません。本当の若返りは、「頭の使い方を若返らせること」なのです。
まとめ
年を取るとは、体が衰えることではなく、「もう変わらなくていい」と頭が決めてしまうこと。
ニューロアンチエイジングとは、その「頭の老化スイッチ」をオフにして、心と体を再び動かす医学です。
年寄りは体が年寄りではなく【頭が年寄り】というタイトルですが、だれにでも当てはまる内容です。
私の父が書籍に写真で出たのでそれを掲載します。
大正15年生まれで、戦後の日本を見てきました。
東京が大きく変わり、その歴史を語る書籍に、生き証人として大いに昔話を語っていました。
父の写真は当時84歳のもの。
【年相応】でいいと思っている知識がないアナタへ
も合わせて読んでください。
一方、病院や介護施設では、高齢者(65才以上)で「アーっ」とうなって、意思疎通が難しい人々も多いです。
どうして、人によってこうも違うのでしょうか。
それは「頭の差」だということです。
脳と心と言っても同義なのでが、あえて頭と。
子供の学費のために働かないといけない、卒業させたい
自分は年寄りではない、若い
歩いて好きなところに行きたい
朝型生活、よく寝る、快食快便
楽しみがある(と言っても、友人と会って飲みにいったり、旅行など。)
年寄りはただでさえ汚らしいんだから、格好だけはキレイでいたい
父が生前話していたことです。。
とは言うものの、年を取れば体が老化するので、アンチエイジング治療を父に施してはいました。
シワが気になると言われれば、シワ取り注射を
ヒゲが邪魔だと言われれば、ひげ脱毛を
元気がないと言われれば、いろいろな治療・投薬を
日々の簡単な筋トレやストレッチも指示しましたが、一人だと、本人はめんどくさがってやりませんでした。
当時は強烈な言い方で、注意するように父に伝えました。
「転ばない、事故にあわない、入院しない。
年寄りは骨折など一度入院したら、自分で動く筋肉が一気に弱くなり、呆けてしまう。
自分が若いと思って無理な行動を取って、子供に迷惑をかけないでほしい。
だから、アンチエイジング治療は続けてほしい。」
(コーチング的には言い方が不適ですが)
若く元気でいるためには、体や健康が大事だと言うのは想像できると思います。
ただし、健康がどういう状態なのか、健康でいるためにはどうするのか、それを知っている人は多くないと思います。
テレビや雑誌で紹介される健康ネタは、ウケ狙い、商品やサービスを売りたい企業の意向に沿った内容、そんなもんです。
それって本当に正しいのか?と言うように、吟味してください。
それなりに正しい健康法であっても、頭が伴うことも大切です。
自分がこういう状態でありたい、何歳でも始めることができる、そういう頭に切り替えることです。
男性は定年退職をすると、数年で健康寿命が終わります。
その後は、体に不自由を伴う状態が、しばらく死ぬまで続きます。
定年退職の年齢よりまだまだ若くても、頭が伴わないと、心が伴わないと、定年退職後の男性と同じような状態を迎えます。
頭とは何なのか、心とは何なのか、あなたの主治医はあなたにどのように説明していますか?
もし説明をしていないなら、不親切な医者なのか、あなたには教えたくないのか、頭や心は身体とはあまり関係のないと考えているか、そのどれかでしょう。
頭や心の使い方をコーチングで学ぶのか、頭や心についても説明をしてくれる主治医を選ぶのか、色々と方法はあると思います。
頭を元気に若く、心を元気に若く、あなたはどうしますか?
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