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5-ALAは感染症と神経の未来を変えるか|コロナ・後遺症・ストレス・免疫の見えない交差点で

「予防」はワクチンだけじゃない。細胞の賢さに着目する時代へ。

2020年以降、私たちはウイルスと生きる時代に突入しました。
新型コロナウイルスは、単なる感染症ではありません。
その後遺症は、自律神経の乱れ、脳の炎症、倦怠感、うつ的症状など、神経と免疫の深部を揺さぶるものだったのです。

そんな中で再注目されたのが、天然アミノ酸「5-ALA(ファイブアラ)」。

長崎大学が中心となって進めてきた研究によって、
5-ALAが持つミトコンドリアの活性が、感染症・炎症・免疫暴走・神経系後遺症のすべてに関与している可能性が見えてきました。

マラリア研究から見つかった「5-ALAの免疫調整作用」

長崎大学の北潔教授は、世界三大感染症の一つ「マラリア」の研究を続ける中で、
5-ALAを摂取したマウスが、感染後も発症せず回復し、免疫を獲得するという現象を目の当たりにしました。

当初は偶然とされたこの現象。
ですが、のちの解析で「G4構造」と呼ばれるウイルスの遺伝子配列に、
5-ALAが変換されてできる物質が結合し、ウイルスの増殖を止めていたことがわかってきたのです。

これこそが、5-ALAがウイルスの侵入や増殖を阻止できる理由。

新型コロナにも同様のG4構造があった

驚くべきことに、新型コロナウイルスの遺伝子にも、このG4構造が多数存在していたのです。

北教授は直感しました。
「これは効く。5-ALAは、コロナにも作用する可能性がある。」

すぐに感染症専門医らとの共同研究が始まり、
実験では一定濃度以上の5-ALAが、コロナウイルスの細胞内増殖を完全に抑制したという結果が得られました。

ここからが「ニューロアンチエイジング」との接点です

新型コロナの重症化や後遺症では、以下のような現象が共通して見られます:

  • 自律神経の乱れ
  • 脳神経の炎症
  • 慢性的な疲労や無気力
  • 感情の不安定・抑うつ感
  • 呼吸困難・動悸・睡眠障害

つまり、「感染症はウイルスの問題」ではなく、「神経とエネルギー代謝の問題」でもあるということです。

ここに、ミトコンドリアを活性化し、炎症を調整し、ATP(エネルギー)を生み出す5-ALAの役割が見えてきます。

感染も、後遺症も、ストレスも。「細胞の統合力」が鍵になる

動画内でも紹介されているとおり、5-ALAの作用は多面的です。

  • ヘムやプロトポルフィリンの生成 → ウイルス突起への結合阻害(=感染抑制)
  • 抗炎症酵素の誘導 → サイトカインストーム抑制(=重症化防止)
  • 代謝亢進 → 神経疲労・自律神経の回復(=後遺症や不安の軽減)

これはまさに、ニューロ(神経) × メタボリズム(代謝) × インフラメーション(炎症)のトライアングルに働きかけているということ。

だからこそ私は、5-ALAは「ニューロアンチエイジング」の中心成分になりうると考えています。

5-ALAをどのくらい摂取すればよいのか?

研究段階では、「日常の食事から摂れる量では不十分」とされています。
発酵食品やワイン、野菜にも含まれるとはいえ、治療的な作用を期待するならサプリメントや点滴による補充が必要です。

ヒトへの臨床試験もすでに始まっており、
これから「どのくらい摂取すれば」「どのような症状に効くのか」が明らかになるでしょう。

しかしすでに、「細胞レベルの抑制」「ミトコンドリアを通じた解毒・免疫調整・炎症制御」といったメカニズムは確立しつつあります。

ニューロアンチエイジングの視点で言えば

「病気になってから対応する」のでは遅い。
だからこそ、エネルギー・神経・免疫のトリプルバランスを整えることが、予防と再生の鍵になります。

  • 自律神経が疲れている
  • ストレスでイライラする
  • 脳が霧がかかったように感じる
  • 風邪を引きやすくなった
  • なんとなくやる気が出ない

こうした人こそ、ミトコンドリアが悲鳴を上げているサインかもしれません。

そしてそのとき、5-ALAは「薬」ではなく、自分を取り戻すための分子スイッチとなり得るのです。

「5-ALAは、治療ではなく細胞の理解の入り口かもしれない」

5-ALAは、特別な成分ではありません。
むしろ、私たちが「最初から持っていたもの」であり、生命の起源と進化に深く関わっていた分子です。

それを思い出すことこそが、
私たちの身体、心、思考、人生の方向性までを取り戻すきっかけになるかもしれません。

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