介護されるのはいやだと思っているあなたへ
人は楽には死ねず、長い介護が待っている場合があります。
介護になるとどうなるか、世の人は話が飛躍しすぎるとイメージできません。
イメージできなければ、知らないうちに介護になる可能性があります。
介護になるリスクについてイメージできますか?
- 「一生一人でトイレいく」という大切さ
- 「好きなものが食べられなくなる」というつらさ
- 「自分の足でいきたい所に行けない」という制限
あまり考えたことがない人は、違うことを考えていることがあります。
- 病気は天災のようなもの
- 予防、アンチエイジングをしらない
- 病気は病院で治せる
その思い込みは危険です。少しだけ、情報を取り入れてみましょう。
介護とは
約620万人
要介護(要支援)認定者数は2015年度
要介護認定の区分と目安
状態区分 | 身体の状態(例) |
要支援1 | 日常生活はほぼ自分でできるが、現状を改善し、要介護状態予防のために少し支援が必要。
一般的基本的な日常生活を送る能力はあるものの、本人の身の回りの世話に対して一部介助要と認定され、介助者などが関わることで現在の状態を維持しながら、自立への改善が可能性として高く評価されるが、要介護予防のために支援要とされる者。 |
要支援2 | 日常生活に支援が必要だが、要介護には至らず、改善する可能性が高い。
立ち上がる時や歩行などにおいてやや安定感を欠くため、入浴などの生活での一部介助要とされるが、物忘れなどがあっても現段階ではあまり生活には支障なく過ごせるが、今後の要介護予防のために支援要とする者。 |
要介護1 | 立ち上がりや歩行が不安定。排泄や入浴などに部分的介助が必要。
立ち上がる時や歩行などにおいて不安定感があるため、排泄及び入浴などで転倒防止を配慮するとともに、精神面で物忘れ、思考や感情的な障害が認められる部分を有し、適切な理解力の欠如など見られる者。 |
要介護2 | 立ち上がりや歩行などが自力では困難。排泄・入浴などに一部または全介助が必要。
立ち上がる時や歩行などにおいて自力では困難と認められ、排泄、入浴、衣類の着脱などでは既に介助要であり、生活のリズムが掴めない、記憶があいまいで定かではないなどの支障をきたすような状況や、他人とのスムーズな会話などが困難と認められる者。 |
要介護3 | 立ち上がりや歩行などが自力ではできない。排泄・入浴・衣服の着脱など全面的な介助が必要。
立ち上がる時や歩行などにおいてほとんど、もしくはまったく自分ではできないため、排泄、入浴、衣類の着脱などすべてに介助要と認められ、また生年月日や自分の名前などがわからなくなる状態にあると判断された者。 |
要介護4 | 日常生活能力の低下がみられ、排泄・入浴・衣服の着脱など全般に全面的な介助が必要。
日常の生活能力に対して全般的に低下が見られ、排泄、入浴、衣類の着脱などすべてに介助要と認められ、常態化して意思の疎通が困難となるなど、日常生活に完全に支障をきたす行動が頻繁に見られるようになった者。 |
要介護5 | 日常生活全般について全面的な介助が必要。意志の伝達も困難。介護なしでは日常生活が不可能。
いわゆる寝たきり状態といわれるもので、すべての日常の生活全般に全面的な助けが必要と認められ、その理解力にも全般的な低下が認知され、意思の疎通が完全に困難であると判断された者。 |
介護の三要素
重視している項目はこうです。この項目の程度によって介護の度合いが変わります。
- 筋力、関節
- ボケ
- ウンチ・おしっこ
介護になる病気
要介護(要支援)認定者数は2015年度は約620万人
生命保険文化センターHPから引用
介護になる病気 第1位 認知症 462万人
65歳以上の高齢者
平成24(2012)年は認知症患者数が462万人(高齢者の7人に1人、有病率15.0%)
平成37(2025)年は約700万人、5人に1人になる見込み
内閣府HPから引用
http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2016/html/gaiyou/s1_2_3.html
介護になる病気 第2位 脳血管障害(脳卒中) 117万9,000人
厚生労働省発表の「平成26年 患者調査の概況」によると、
脳血管疾患の総患者数(継続的な治療を受けていると推測される患者数)は117万9,000人
3種類の脳梗塞
スマート・ライフ・プロジェクトHPから引用
初期の症状
循環器病研究センターHPから引用
介護になる病気 第3位 高齢による衰弱
一般に衰弱とは、下記の5つの判定項目の中で、3つ以上に該当する場合と定義されています。
- 筋力の衰え
- 歩行速度の低下
- 活動量の低下
- 疲労
- 体重減少
どうして病気になるのか?
痛くないから放置する
動脈硬化、生活習慣病、メタボ、肥満、・・・これらは痛くもないし、自覚も恐怖もありません。
病気の理解が誤っている
病気は事故のようなもので、病気になったら対症療法の治療で、ほぼ完治すると思っている人が多いです。
安心しきっているので、病気にならないような対策をする人が少ないのです。
想像力・思考力が弱い
いま介護されている人は気の毒だと思います。
いまの介護されている人の親世代は、寿命も今より短かったし、みてくれる人も多かったかもしれません。
だから、介護だらけの世の中になるとは想像もできず、介護になってしまいました。
しかし、介護だらけの世の中になっている現状を見ていながら、いま何も対策をしない現役世代は、想像力・思考力が弱いのかもしれません。
次は自分も介護になるかもしれないから、そのためにはどうしたらよいのか考えようとしないのです。
何もしないのだから予防できることも予防せず、介護になる可能性が高くなります。
目標がない
目標がない人は、その日暮らしです。
ジムに会費だけ払って行かなかったり、健診・人間ドックだけ受けて満足しています。
ぼんやりと物事を考えるので、なんとなくの安心感が得られるサービスを選びます。
意思が弱いといよりは、目標がないために、何かを続ける意味も感じられず続きません。
終活が話題になっている
終活について考えたことがありますか?
遺産、遺言、医療・介護の方針、お墓、葬儀などについて準備することです。
介護について詳しく理解しましょう。
- 介護になる原因がある
- 介護になってしまう病気がある
- 病気を予防することが肝心
- 病気になる原因がある
- 病気を年のせいにしない
保険や相続など安心感につながるサービスばかり気にする人が多いです。
介護になる原因を教えてくれたり、病気を防ぐサービスはほとんど存在しません。
あってもサービスを買う人は多くありません。
行動すれば介護を防げるという実益のサービスより、お金を払って安心感を得るサービスを選ぶ人が多いからです。
健康管理をしないと待っているのは10年前後の介護期間
平均寿命と健康寿命
生命保険文化センターHPから引用
- 平均寿命 → とりあえず呼吸している期間
- 健康寿命 → 頭と体に問題がない期間
- さあ、死ぬ前の約10年はどんな生活が待っているでしょうか?
65歳以上の2人に1人が病気や怪我
平成25(2013)年における65歳以上の高齢者の有訴者率(人口1,000人当たりの「ここ数日、病気やけが等で自覚症状のある者(入院者を除く)」の数)は466.1と半数近くの人が何らかの自覚症状を訴えている(図1-2-10)
内閣府HPから引用
65歳以上の4人に1人が日常生活に制限
平均して10年間、不自由な状態が続いてから亡くなります。
- 日常生活動作
- 外出
- 仕事
- 家事
- 学業
- 運動
日常生活に影響のある者率
人口1,000人当たりの「現在、健康上の問題で、日常生活動作、外出、仕事、家事、学業、運動等に影響のある者(入院者を除く)」の数)は、25(2013)年において258.2と、有訴者率と比べるとおよそ半分になっている。
まとめ
- 人間は楽に死ねず平均10年間は苦痛が待っている
- 支援・介護が必要な人620万人で今後増えていく
- 介護になってしまう病気の対策をする人はいない
- 介護を防ぐサービスは存在しない
- 介護を防ぐサービスがあっても誰も買わない
- 介護の程度は、筋力・関節、ボケ、ウンチ・おしっこで判断
老化はしかたがない、もう年だからが口癖の方に質問があります。
長期間の介護生活を受け入れる覚悟をお持ちなのですか?
今すぐできることがあるのに、放棄しているのですか?
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