【ボトックス】しわ取り注射という誤解|危険な薬という誤解|ボトックス情報
ボトックスはどうやって開発されたか?
ボトックスってどんな薬?
ボトックスは、A型ボツリヌス毒素という成分をつかって筋肉を弛緩させて、いろいろな症状に対応する注射薬です。
1973年 【斜視】に初のボトックス治療
1973年アメリカの眼科医であるScott氏たちは、A型ボツリヌス毒素の筋弛緩作用に着目し、「斜視」の治療のためにサルの外眼筋に投与しました。
すると、体全体に毒などの影響をだすことなく、持続的な効果発現が認められ、これを契機に1977年から臨床応用に発展していきました。
1988年 アメリカでボトックス治療が承認
1988年にScott氏の要請でアラガン社が開発に携わり、1989年「斜視」及び「眼瞼痙攣」を適応症としてFDAの承認を取得した。
- 斜視(しゃし)
- 眼瞼痙攣(がんけんけいれん)
1996年 日本でボトックス治療が承認
日本では、アラガン株式会社がボトックス注用100単位の臨床開発を進めました。
1996年に「眼瞼痙攣」に対して承認され、2000年に「片側顔面痙攣」、2001年に「痙性斜頸」の効能・効果が追加で承認されました。
- 眼瞼痙攣(がんけんけいれん)
- 片側顔面痙攣(へんそくがんめんけいれん)
- 痙性斜頸(けいせいしゃけい)
2009年 【尖足】で承認
2005年12月に、製造販売承認元であるアラガン株式会社から、グラクソ・スミスクライン株式会社へ本剤の製造販売承認を承継しました。
2008年10月には「ボトックス注用50単位」の剤形が追加で承認されました。
また、2009年2月に「2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足」の効能・効果が追加で承認されました。
2010年 【痙縮】で承認
2010年10月に「上肢痙縮」と「下肢痙縮」で承認されました。
2012年 【重度の原発性腋窩多汗症】で承認
2012年11月に「重度の原発性腋窩多汗症」で承認されました。
2015年 【斜視】で承認
2015年6月に「斜視」で承認されました。
2018年 【痙攣性発声障害】で承認
2018年5月に「痙攣性発声障害」で承認されました。
ボトックスの安全な使用
ボトックスの適正で安全な使用のためを目的として、以下の対策を実施しています。
- 医薬品リスク管理計画の策定及び実施
- 使用医師の限定(講習及び実技セミナー参加医師のみ)
- 使用施設での納入記録及び失活・廃棄の管理記録の徹底
- 斜視を対象とした全例使用成績調査の実施
- 痙攣性発声障害を対象とした全例使用成績調査の実施
ボトックスの治療の特徴
- 筋肉を弛緩させる
局所の神経と筋肉の伝達を阻害して、筋肉を弛緩させる。弛緩をさせることで、「眼瞼痙攣」、「片側顔面痙攣」、「痙性斜頸」、「上肢痙縮」、「下肢痙縮」、「2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足」、「斜視」及び「痙攣性発声障害」に効果がある。 - 汗を止める
コリン作動性の神経と汗腺が接合する部分の、神経伝達を阻害する作用によって発汗を抑制するため、「重度の原発性腋窩多汗症」に有効である。 - 効果の持続期間
「眼瞼痙攣」、「片側顔面痙攣」、「痙性斜頸」、「上肢痙縮」、「下肢痙縮」、「2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足」、「斜視」及び「痙攣性発声障害」に対する効果は通常3~4ヵ月
「重度の原発性腋窩多汗症」に対する効果は通常4~9ヵ月程度 - 注射した部位はいずれ効果は切れて回復する
神経と筋・汗腺の接合部における伝達阻害作用は可逆的で、時間経過とともに回復する。
症状
痙縮
上肢痙縮・下肢痙縮 定義・症状
https://gskpro.com/ja-jp/disease-info/spa/
あきらめないで!
手足のつっぱり「痙縮」情報ガイド
http://keishuku.jp/
痙性斜頸
眼瞼痙攣
片側顔面痙攣
斜視
小児脳性麻痺患者の下肢痙縮に伴う尖足
小児脳性麻痺患者の下肢痙縮に伴う尖足
https://gskpro.com/ja-jp/disease-info/jcp/
http://btx-a.jp/shoni/
痙攣性発声障害
http://www.jslp.org/
原発性腋窩多汗症
原発性腋窩多汗症
https://gskpro.com/ja-jp/disease-info/hh/
ワキ汗・ワキの多汗症情報サイト
http://waki-ase.jp/
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