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AGA治療薬フィナステリド(プロペシア)の効果と副作用を検証!

 

AGAの男性

今日はフィナステリドという発毛薬について書いていきたいと思います

フィナステリドとはAGA(男性型脱毛症)で髪の毛が薄くなってきた男性の症状を防ぎ、薄毛を改善するためのお薬です。

きょうはそんな「フィナステリド」の効果や、どんな人に効くのか?効かない人は?副作用は?などフィナステリドについて現役AGAクリニック院長にアドバイスをもらいながら詳しく書いていきたいと思います。

フィナステリド=プロペシアって何?効果は?

毛根の拡大画像

フィナステリドは、 AGA治療用の内服薬(飲み薬)6日として世界60カ国以上で承認されています。

日本でもAGA治療薬の成分として厚生労働省の認可を受けているぐらい信頼度の高い薬。

日本では先発品として認可されたMSD株式会社の「プロペシア」という薬が有名ですね。

2015年にプロペシア錠の特許期間が終わり、より安価なジェネリック医薬品も各社から発売され始めています。

フィナステリドは「医療用医薬品」に分類され、医師の処方なしでは購入や使用ができない薬とされています。

AGAはテストステロンという男性ホルモンと、5αリダクターゼという還元酵素がくっつくことでジヒドロテストステロンという悪性男性ホルモンに変化することで起こります。

※薄毛体質を決めるのは「還元酵素」の量
テストステロンの量というのは、個々あまり差がありません。薄毛になりやすいかどうかは、母方の血縁から受け継がれる染色体で決まります。

この量が多いとDHT(脱毛ホルモン)の生成量も多くなるため、AGAになりやすいのです。

AGAと遺伝の関係はこちらへ➥薄毛は本当に遺伝するのか?

フィナステリドでAGAの原因物質の活動を抑制

AGA(薄毛)のメカニズムを書いた画像

AGAのメカニズム

フィナステリドとは、この5αリダクターゼというAGAの原因物質の活動を阻害する成分のこと。

5αリダクターゼを阻害することで、AGAの原因であるDHT(ジヒドロテストステロン)が生成されるのを抑制します。

ジヒドロテストテロンの生成を抑えることによって抜け毛を防ぐことができるんですね。

テストステロンとジヒドロテストステロンの関係を図で表した画像

テストステロンとジヒドロテストステロンの関係。

もともとは、前立腺肥大症や前立腺がんの治療薬として開発されたものでしたが、使用した人から薄毛が改善されたという副作用が報告され、薄毛治療としても使用されるようになりました。

今では抜け毛を防いで髪の毛のヘアサイクルを正常にし、髪の毛の成長しやすい状態を作ることから、フィナステリドはAGAに有効な成分とされています。

「日本皮膚科学会」の男性型脱毛症診療ガイドラインにも載っており、男性のAGA治療の内服療法として推薦されています。

➥AGAの原因になる5αリダクターゼについてはコチラの記事に詳しく書いてあります

フィナステリドは髪を生やすのではなく抜けないようにする薬

フィナステリドはの効果は髪をはやすのではなく抜け毛を抑制するということなんです。

じゃあフィナステリドで髪の毛は増えないの?ということなんですがそれもちょっと違うんです。

フィナステリドを服用することによって、本当なら抜けるはずの毛が生き残る→生き残った毛が成長する→髪の毛が増える

という感じ。

という理由で髪の毛を増やす作用はなくても、髪が抜けにくくなることで、量も増えるということなんです。

フィナステリドは2型リダクターゼに効果がある

AGA(薄毛)のメカニズムを書いた画像

AGAのメカニズム。

AGAの原因はテストステロン(男性ホルモン)が5αリダクターゼと結合し、ジヒドロテストステロン(悪性男性ホルモン)に変化してしまうことで起こります。

そしてフィナステリドに5aリダクターゼという還元酵素を阻害する成分が入っています。

この5αリダクターゼには1型と2型があります。

1型の5aリダクターゼは側頭部や後頭部に存在しています。

1型5αリダクターゼの存在する側頭部と後頭部をウィッグで示した画像

側頭部と後頭部。

2型5αリダクターゼは頭頂部と前頭部に存在します。

2型5αリダクターゼが前頭部と側頭部に存在することをウィッグで示した画像

2型は前頭部と頭頂部。

フィナステリドはこの2型5αリダクターゼのみに効果を発揮します。

1型5αリダクターゼには効かないということですね。しかし男性の薄毛はほとんどが前頭部と頭頂部に起こるのでフィナステリドは効果があるということです。

しかし最近は1型、2型5αリダクターゼ両方に効果があるザガーロ(デュタステリド)という薬もあります。

フィナステリドの服用から効果が出るまでの期間は?

フィナステリドを服用してから効果が出るまでの期間は早い人で3ヶ月、通常でも約6か月はかかると言われています。

服用から効果が出るまでの期間は個人差がありますが、1年は継続して服用するのが良いと思います。

すぐに薄毛の改善が見られないからといって自己判断でやめたりせずに、専門医師に服用後の経過を相談しながら薄毛改善に取り組むのが良いですね。

➥AGA治療期間!タイミングや薄毛薬の効果・完治についてはこちらの記事に詳しく書いてあります

フィナステリド服用から効果を実感するまでを半年かかる理由

ヘアサイクルを表で表した画像

ヘアサイクル。

人間の髪の毛にはヘアサイクルというものがあり、「成長期」「退行期」「休止期」という抜けては生えてを繰り返し、正常なヘアサイクルが保たれています。

それが、AGAによりヘアサイクルが乱れ、成長途中の髪の毛が抜けていき、薄毛になってしまうんです。

正常なヘアサイクル

  • 成長期(新しい髪の毛が成長する期間)
    約2年から6年
  • 退行期(髪が成長しにくくなる期間)
    約2週間
  • 休止期
    約3ヶ月から4ヶ月

フィナステリドが効いて正常なヘアサイクルに戻ったとしても、新生毛が生えだしてから成長するまでは長い期間を必要とします。

それが実感できるまでの期間を考えると、最低半年は使う必要があるということなんですね。

発毛剤フィナステリドの治療効果

では、6ヶ月でどのぐらいの効果があるのか、深く掘り下げて見ていきましょう。

ここでは「男性型脱毛症診療ガイドライン2017年度版」を基にして紹介します。

その中で、414名の日本人を対象とした効果測定があります。

結果は下記の通り。

観察期間 軽度改善効果あり 含量
48週(1年弱) 58% 1mg
48週(1年弱) 54% 0.2mg
2年 68% 1mg
3年 78% 1mg

プロペシアには1mgと0.2mgがありますが、思いのほか含量で効果にそこまで大差はないようです。

まずは体への負担を考慮し、0.2mgから始めるのがおすすめです。

ミノキシジルとの併用で薄毛改善効果を上げる

フィナステリドの育毛、発毛効果をさらに高める方法はミノキシジルとの併用。

分かりやすく言えばフィナステリドで抜け毛を止めて、ミノキシジルで発毛させるという事です。

フィナステリドは抜け毛を止める効果はありますが、髪を増やす効果はありません。なのでフィナステリドで抜け毛を防いで、さらにそこから血流を良くして発毛を促進させるためにミノキシジルを服用するということですね。

発毛効果の強いミノキシジルと併用することでさらに発毛効果が高まるという事ですね。

そして他のいろいろなサイトを見てみると「フィナステリドで髪の毛は増えない」と言うことが書いてある場合があります。

フィナステリドは抜け毛を止めるだけなのか?

そのあたりを疑問に思ったので、実際にフィナステリドとミノキシジルの違いをAGAクリニック現役院長の小池先生に聞いてみました。

フィナステリド服用時の注意点

女性は服用しない

フィナステリドは成人男性のAGAに有効な成分ですが、女性の薄毛には効果がありません。

女性が服用した場合男児の生殖器などの発育に影響を与えるという副作用の危険性があります。

妊娠している女性や授乳中の女性は特に間違って服用しないようにしなければいけません。

フィナステリドは、皮膚からも吸収されます。

家庭での服用は女性が取り扱う場合特に気をつけましょう。

女性には効果がないという理由で病院でも処方されることはありません。

フィナステリドの効果がない人は?

✖のプラカードを持つ男性のイラスト

フィナステリドの効果がない人もいます。

そしてその理由は大きく二つに分かれます。

まずフィナステリドが効かない理由として体質があります。

フィナステリドが効かない理由1、体質

薄毛に悩んでいる男性

フィナステリドは、2型の5αリダクターゼを阻害してDHTの発生量を少なくすることが目的です。

それにより薄毛になるのを防ぐことができるんですね。

しかし遺伝による体質で受容体がDHTに反応しやすい場合があり、フィナステリドでDHTの発生を抑えても受容体に敏感に反応するのでAGAによる薄毛がうまく抑制されないことがあります。

フィナステリドが効かない理由2、薄毛の原因がAGAではない。

抜け毛の多い男性

薄毛の原因がAGAではない場合は効果が期待できません。

➥AGA以外の薄毛の原因もあります。

効果が感じられない時は、服用する薬の変更や変更をし、引き続き治療を行います。

また、服用期間が短いというりゆうで効かないこともあります。

フィナステリドは即効性のある治療薬ではありません。

飲んで数週間では「変化がない」という人もいるそうです。

フィナステリドは、最低3ヶ月は服用を続けて効果の有無を確認しますが、効果のあり・なしの判断は実際は1年間ぐらいは飲み続けて判断するのがいいんじゃないかと思います。

1年間服用をし続けた人のうちに6割の人に発毛効果が認められ、4割の人に薄毛の進行が止まる、あるいは遅くなる効果が認められたというデータもあります。

フィナステリドが効かない理由3、AGAの原因が1型5αリダクターゼ

2型5αリダクターゼが前頭部と側頭部に存在することをウィッグで示した画像

2型は前頭部と頭頂部。

フィナステリドは2型5αリダクターゼには効果がありますが、1型5αリダクターゼには効きません。

1型5αリダクターゼの存在する側頭部と後頭部をウィッグで示した画像

側頭部と後頭部。

男性の薄毛は2型が多いので、多くの薄毛男性にはフィナステリドの効果は出やすいですが、側頭部や後頭部の薄毛には効果がないということを

覚えておいてください。

フィナステリド(プロペシア)の副作用

白衣を着た男性のイラスト

フィナステリドの副作用が出る確率は低く、どの症状も1%以下です。一般的に処方される風邪薬でも3%ほどなので比較的安全な薬だと言えます。

男性機能障害(0.7~1.1%)

  • 性欲の減退
  • 射精障害、精液量減少、勃起機能不全

悩みやすい人、落ち込みやすい人、ストレスや疲れが溜まっている人など精神的な不安は男性機能に影響しやすいため注意が必要。

肝機能障害(0.2%)

  • 肝炎リスクを示す血液検査値の上昇
  • 食欲不振や倦怠感など

肥満、肝臓に持病がある人、習慣的に飲酒量が多い人は注意が必要。

 

プロペシアの添付文書を確認すると、下記のような副作用が述べられています。

  • 過敏症
  • 蕁麻疹
  • 発疹
  • 血管浮遊
  • 無精子病
  • 男性不妊症
  • 精子の質低下
  • 精子形態異常
  • リビドー減退
  • 勃起不全
  • 精液量減少
  • 肝臓のAST数値上昇
  • 乳房肥大
  • うつ病
  • めまい

もともと前立腺肥大の治療薬として使われていたということもあり、性器および精子に関する副作用が多いのが特徴です。

ただ、確率としてはわずか数%なので他の薬と比べて副作用が特別高いというわけではありません。

しかし、例えば精子形態異常はこれから子供が欲しいという人にとっては重大な問題。

わずか数パーセントとは言え、可能性としてはゼロではないので、プロペシアの服用はとりあえず控えておきましょう。

前立腺の治療を行ったことがある人、肝臓に異常がある人、生殖器に問題があった人などはやめておいたほうがよいでしょう。

フィナステリドの主な副作用は、「性欲減退」「勃起機能不全」などの性機能不全があります。

日本国内で薬の承認のために行われた最初の評価試験において、フィナステリドを飲んでいる人のうち1.1%の人が「性欲低下」で、0.7%の人が「勃起機能不全」が認められたとのことです。

その他の副作用で重大なものは「肝機能障害」です。

薬を飲んでいる人は、血液検査などで肝機能に関する数値に異常が現れた場合や、肝機能障害が疑われた場合には直ちに内服を中止して医師に相談してくださいね。

プロペシア錠説明資料(MSD製薬)

うつ病などの精神疾患に注意する

また、男性ホルモンを抑制するため、ホルモンのバランスが崩れイライラしてしまったり、不安な気持ちになったりする人もいるようです。

そして、神経活性ステロイド(明るく前向きな感情になる)と言われているホルモンも減少してしまうともいわれています。

フィナステリドを服用したら毛が抜けた?

フィナステリドを服用すると初期脱毛が起こる場合があります。

服用後1ヶ月ぐらいの時期に抜け毛が増えた場合は、初期脱毛の可能性があります。

これは新しく生えてきた毛がのびて、古い毛が抜けるというイメージをもってもらえたらいいかなと思います。

「薬を飲みだして毛が抜けた」とビックリする方もおられますが、これはヘアサイクルを正常に戻すために必要な過程です。

逆に言えばフィナステリドの効果が出はじめたという事ではないでしょうか。

個人差があるので大量に抜ける人もいれば、全く抜けない人もいます。

多くの場合は2ヶ月以内で収まってくるようですが、不安を感じたら専門医に相談することをおすすめします。

フィナステリドの服用をやめたらどうなるの?

フィナステリドを服用して抜け毛が減ったからといっても、服用をやめると脱毛を抑える効果がなくなってしまうので元に戻ってしまいます。

フィナステリドは継続して服用することで効果が持続するものなので、自己判断でやめずに専門医師に相談して飲む量を変えるなどの判断をした方がよいでしょう。

プロペシアの相場とは

プロペシアはいくらぐらいで処方してもらえるのか紹介しましょう。

有名なクリニックをいくつかピックアップしてみました。

クリニック名 価格
AGAスキンクリニック 6,700円
ヘアメディカル 6,500円
湘南美容クリニック 6,500円
銀座総合美容クリニック 7,560円

上記のように6,000円台が相場ですね。

どこで処方してもらっても成分は一緒ですので、値段重視でクリニックを決めても良いでしょう。

ただ、AGAクリニックの場合、初診料や採血検査費用、診察料などが別途請求されるところもありますのでそのあたりも考慮しつつ決めるのがおすすめです。

服用するなら専門クリニックがおすすめ

最近では個人輸入業者などでフィナステリドを買う事も出来ますが、個人輸入の場合は、どんなことが起こっても自己責任になります。

そして自己判断での服用は症状に合わないのに服用してしまう場合もあります。

専門クリニックで診察し、まず遺伝子検査などで、薄毛の原因を特定し、症状に合う治療を選ぶことが大切です。

専門医師のもとで検査をし、適切で最も効果の高い治療方法を見極め処置することが薄毛克服への近道です。

まとめ

フィナステリドは,AGA治療用の医薬品です。

5αリダクターゼの活動を阻害することで、AGAの原因であるDHTが生成されるのを抑制します。

フィナステリドは、服用期間が短いと効果が出ないことがあるので最低3ヶ月服用して効果の有無を確認します。

1年間使用した人では多くの人が効果を実感しています。

気をつけておきたいのは副作用です。

「性欲減退」と「勃起機能不全」などの性機能不全があるので、子供を持とうと計画をしている場合には薬を中止するという選択も必要になる場合もあります。

その他の副作用で「肝機能障害」もあり、健康に大きな被害があるので異変を感じたらすぐに医師に相談するようにしてください。

個人の輸入などでも買えますが、より安全に服用するためには、医療機関を受診して医師の診察により処方してもらうようにしましょう。

AGAクリニックの症状は進行性の為早い段階からの治療が大切です。

継続しての治療になりますので、長期的な治療を安心して行うためにもまずは信頼できる専門病院に相談してみてくださいね。

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Drこいけ

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