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なぜ保険が使えない治療があるのか?保険診療の制度を理解して賢く利用する方法

よく、保険は使えますか?と聞かれます。

保険診療と自費診療の違い、国民皆保険制度を理解して上手に医療機関を利用してください。

保険証は使えますか?

予防医療や美容医療に保険証は使えますか?と聞かれることがあります。

保険が使える医療と使えない医療とは、どのように決められているのでしょうか?

保険診療は国が定めている

保険診療は、健康保険が適用になる一般的な治療のことをいいます。

どこの病院に行っても、同じような診断、同じような治療を受けているそれらが保険診療です。

法律で決まった内容以外のことは、保険診療が適応されません。

保険診療ができない代表例

  • インプラント
  • 歯科矯正
  • 健康診断
  • 人間ドック
  • 美容外科

これらは理解できると思います。

保険と自費の区別がつきにくいものがある

同じ治療薬、治療法なのに、保険が使える場合と保険診療外になってしまう場合があるのでわかりにくい。

プラセンタの例

  • 慢性肝疾患における肝機能の改善
  • 更年期障害
  • 乳汁分泌不全

プラセンタが保険診療でできるのは、医師が患者をこのような病気と診断して、プラセンタ治療がよいと判断し、保険診療の範囲にとどめるときです。

1回に5本注射した方が効果的だからといって、多くを打つことはできません。

この記事で、プラセンタは多くの症状に効くことが分かります。

若いうちから永遠の若さを保ちたいから、プラセンタ注射を保険でやってほしい。

その要望に応えるは、保険診療はNGとなります。

医療費は誰が払っているか知っていますか?

  1. 国や都道府県、市町村
    これらは税金です
  2. 保険組合
    アナタが納付書で払っている、あるいはお給料から徴収されている保険料です
  3. 自分の財布
    アナタが病院窓口で払っている分です

「私はいくらかかっても構わないから保険がいいの。」という方がたまにいます。

保険診療では、自己負担額の上限は決まっています。

数十万払っても、数百万払っても上限は決まってます。

自分が保険料を支払っている上、ほかの人が支払った保険料が医療費と使われます。

不正な医者と親切な医者の違い

プラセンタの例でいうと、ただお肌をぷりぷりにしたいだけの患者に、「更年期障害でもないのに更年期障害の診断」をして不正に保険で治療をおこなう医師がいます。

いろいろな考え方の患者や医師がいます。

ネットでは、ごまかして医療を受ける方法、思い込みで書かれている情報など様々です。

おかげで保険診療の意味が分からなくなっている人が増えているのでしょう。

アトピー性皮膚炎などに処方する保湿剤でも、不正に保険で処方をしてもらい、転売までする人がいます。

自費診療の必要性

医療費には限りがあります。

今すぐ治療が必要な病気や怪我、痛くてつらい人に優先して使われるといいですね。

  • ムダ毛をへらしい
  • 若返りをしたい
  • お酒に強くなりたい
  • シミを消したい
  • 病気を寄せ付けない丈夫な体になりたい
  • ボケないように状態を維持したい
  • 癌予防をしたい
  • 疲れを取りたい
  • 肌を白くしたい

こういったものは自分のお金でやってください、というのがルールです。

だから、病気の予防には保険が使えないのです。

自費診療のほとんどは、よりよい生活を維持するためのものです。

病気になってから慌てないための医療とも言えます。

効果的な治療でも保険が使えない理由

痛くてつらい、病気が治らない、そのためにすごく効く治療があったとします。

それでも、ルールを決める役所や機関、医師が決めた治療以外は、保険診療にはなりません。

保険診療だから、病気も予防もすべて解決できるわけではありません。

保険制度を理解して使い分けるには?

保険診療がよい場合もありますが、保険診療にも限界があります。

例えば、太っていて膝が痛いのに、シップや痛み止めで治るとは思いません。

やせる必要がありますが、痩せさせる治療法は保険診療にはありません。

多くの人が保険診療以外の医療のことを知りません。
保険診療ではどこの病院に行っても、ほぼ同じ治療が行われます。

保険診療ではガイドラインというルールブックのようなものがあり、治療方法、処方する薬が決められているからです。

しかし多くの人が保険診療の制度や仕組みを知らず、自費診療の違いが分からずに自分ための医療を見つけることができずにいます。

かかりつけ医と言われる医師も、自費診療については教えてくれません。

当たり前です。保険診療のクリニックで、自費診療をする訳にはいきません。

また、保険診療の医療を中心にトレーニングした医師で、自費診療のことまで精通している人は多くありません。

問題なのは自費診療をおこなう医師?

さらにいうと、保険診療はルールが明確なので、基本はルールブック通りにおこなわれます。

誰でも同じ医療が受けられるとは、逆にいえば同じ医療しか受けられないということです。

その個々その人にあわせた対応には、限界があるということです。

自費診療は医療の前提を守りつつ、さらに幅の広い選択肢で治療を進めることができます。

一方でルールを無視したり、金儲け主義だけの医師や病院があるのも事実です。

だから、自費診療はネガティブな印象をもたれることがあります。

適切な医療を受けられるかは人間関係と情報

保険診療では対応できない症状や状態がある場合、適切な自費診療を提供している医師や病院、クリニックは存在します。

(その数は少ないので、見つけるのは大変かもしれませんが・・・)

好ましいクリニックは、知り合いや紹介だけを診療しているケースが多いように感じます。

  • 必要があれば自費診療を紹介してくれるかかりつけ医
  • よい自費診療を提供してくる医師
  • 上記を紹介してくれる友人・知人
  • たまたま、どこかで情報を入手できた

情報が溢れているのに、必要な人に情報が届いていないことが沢山あります。

健康医療情報を収集し、精査できる知識を身に付けるかどうかで、健康寿命が変わってくる時代です。

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