NMNのサプリメントは安全なのか?NMNサプリメントの選び方
NMN成分が日本で食品として認められたことで、サプリメント、健康食品として一気に発売が開始されました。
どのようにして選べばいいのでしょうか?
中身がわからないものなので、慎重に選ぶこと。消費者として知識を持つことが必要です。
NHKスペシャルで、紹介された若返りの薬NMN
https://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20150104
- 現在も一日5時間ずつ人間の寿命は延びている
- 30年後のネクストワールドでは、平均寿命は100歳にまで到達
サプリメントも話題になっています。
NMN|0.1gで4万円
番組の中紹介された食品加工会社の吉田尚平さんから、NMNの製造コストが0.1gで4万円と、説明がありました。
吉田尚平 氏
大阪大学微生物病研究所
http://www.biken.osaka-u.ac.jp/kenkyu/kifu/bunsi-seibutu/research.html
オリエンタル酵母工業株式会社(食品加工会社)
http://www.oyc-bio.jp/products/view/nmn001
NMNは、かなり高い成分になりますね。
NMNは本当に高いのか?
どれぐらい高いのかわかりにくいため、他のものと比べてみました。
覚醒剤
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO43011440Y9A320C1CR0000/1グラム当たりの末端価格は覚醒剤6万円
覚醒は0.1gだと6千円になります。
金
https://gold.tanaka.co.jp/commodity/souba/d-gold.php
1グラム当たり金7000円
金は0.1gだと700円になります。
オプジーボ(がん治療薬)
https://answers.ten-navi.com/pharmanews/14616/#:~:text=%E5%8E%9A%E7%94%9F%E5%8A%B4%E5%83%8D%E7%9C%81%E3%81%AF8%E6%9C%88,3768%E5%86%86%E3%81%BE%E3%81%A7%E4%B8%8B%E3%81%8C%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82
0.1gあたり17万3768円
がん治療に使うお薬だと、0.1gで17万円になります。
価格のイメージを、持つことができたのではないでしょうか?
高いNMNサプリメント|安いNMNサプリメント
徐福|165,000円(税込)
https://amzn.to/33CS1Rr
NADaltus(ナダルタス)|58,000円(税別)
https://www.nomonshop.jp/shopdetail/000000000001/
ミライラボ NMN ピュア VIP 9000|345,600円(税込)
https://mirai-lab.jpn.com/?pid=141140100
NMN 3000 FOFEVER|6,500円(税込)
3000mgとはいえ、こういう価格帯の商品もあるんですね。
医療機関専用・NMNサプリメント|118,000円(税別)
医療機関専用・NMNサプリメントの詳細は以下でご説明しますが、その前に成分、含有量、金額について。
商品名 | NMN含有量(mg/1粒) | 粒数(1瓶) | NMN総量(mg) | 金額(税込) |
徐福 | 100 | 150粒 | 15,000 | 165,000円 |
NADaltus(ナダルタス) | 125 | 30粒 | 3,750 | 63,800円 |
ミライラボ NMN ピュア VIP 9000 | 105 | 60粒 | 6,3000 | 345,600円 |
NMN 3000 FOFEVER | ? | 30粒 | 3,000 | 6,500円 |
医療機関用NMN | 50 | 180粒 | 9,000 | 129,800円 |
NMN 3000 FOFEVERが圧倒的に安いですが、なぜでしょう?
この何種類かのNMNサプリメントには、食品加工や製薬に関わる大手メーカーも含まれています。
もともと工場があるので一からの初期投資は必要ありません。大量生産も可能です。それでも、一定以上の金額になっています。
安いNMNサプリメントは、どうしてなんでしょうね?ドクター小池は、絶対飲まないですけどね。
それぞれ、商品の特徴があると思うので、思い思いに選択されるとよいと思います。
NMN成分の純度は大丈夫?
医療機関専用・NMNサプリメントは、医療機関用なのですから当然のごとくです!
医療機関専用・NMNサプリメント
NMNのサプリメントは体に吸収されない?
NMNのサプリメントはきちんと設計されたものを選択しないと、経口摂取しても体に吸収されない可能性があります。
そのため、医療機関専用・NMNサプリメントについては、経口投与の場合、胃よりも腸から吸収される割合の方が多いと考えて、より効率良く吸収される耐酸性のカプセル(胃で分解されず腸に届く)を採用しています。
その根拠となる論文に、このようなものがあります。
論文一部抜粋
Nicotinamide mononucleotide (NMN) deamidation by the gut microbiome and evidence for indirect upregulation of the NAD+ metabolome
https://www.biorxiv.org/content/biorxiv/early/2020/09/11/2020.09.10.289561.full.pdf
これは、ENTヌクレオシドトランスポーターによる取り込みおよひNRK1/2による細胞内のNMNへの再リン酸化の前に、細胞表面酵素CD73によるNMNのNRへの脱リン酸化に続いて起こると説明されています。あるいは、溶質担体タンパク質SLC12A8は、専用のNMNトランスポーターとして説明されています。CD73およびENTと同様に、SLC12A8は腸組織の頂端側にあります。
サプリメントが体に吸収される量は限界がある?
サプリメントが体に吸収される量に限界があるのは、医療では常識になっています。
その常識を説明するのに、ビタミンCがとても有名です。
高濃度ビタミンC点滴は、癌の抑制や、自律神経にも影響する副腎の機能改善などに、役立つと言われています。
高濃度ビタミンC点滴では、効果を発揮させるため必要な血液中のビタミンC濃度を300mg/dL以上を目指します。
食事や経口摂取したビタミンCだと、血中濃度は約1mg/dL程度で、大量に摂っても全てが吸収される訳ではなく排泄されてしまうので、吸収に限度があります。
ビタミンCのサプリメントなら、1~2時間おきに経口摂取するような頻度でないと、期待しているような効果が得られない可能性が高いです。
高濃度ビタミンC点滴の薬剤だと、医療用ビタミンCを最低25g~50g(25,000mg~50,000mg)以上使って、点滴で入れる必要があります。
https://c1000.jp/「C1000ビタミンレモン」は、レモン果汁50個分のビタミンC1000mg
(レモン1個の果汁に含まれているビタミンCは、20mgとされています。)
つまり、高濃度ビタミンC点滴だと、レモン1250個~2500個以上となります。
サプリメントは摂取しても意味がない?
サプリメントは摂取する意味はあります!
ただ、明らかな効果、即効性を求める場合は、点滴で薬剤を体に吸収させるのが医療では当たり前になっています。
医療点滴と比べると、経口摂取は吸収量、吸収率で劣ります。
ですから高価な成分をやみくもに飲んでも、費用対効果が悪いのです。
注目されているNMNも、サプリメントより点滴の方が効果的です。
医療機関専用・NMNサプリメントは、経口摂取であっても、吸収が高まるように設計しています。
ですから、NMNサプリメントを検討しているなら、医療機関専用のものを選択してみてはいかがでしょうか?
NMNを、点滴でもおこない、サプリメントでも摂取したら、それはなおよいでしょう!
NMNサプリメントを選ぶ時のポイントと注意点
そのサプリメントは本当に日本製?
日本製とあっても、原材料が日本製とは限りません。
原材料を外国から入手して、日本でカプセルに詰めてパッケージ化したら、日本製になります。
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20190801_1.html#gyokai
中国粉ミルク|メラミン混入事件
https://imidas.jp/genre/detail/F-113-0070.html
中国の毒入り粉ミルクと言われた事件があったと思います。
中国|根絶できぬ違法油
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO16502210X10C17A5000000/
下水などにたまった油を抽出して使う「地溝油」というものもありましたね。
中国製の原材料なのか、間に入っているサプライヤーがどんな会社なのか、商品を作る会社がどこまでしっかりしているのか、注意しないといけませんね。
安いサプリメントを選ぶという選択
コロナ禍や、東京オリンピック延期、不動産価格や株価の下落で、景気の悪化が見込まれます。
こういう時には、「安いが一番」という考え方も、やむを得ないのかもしれません。
自己責任で、安いサプリメント選ぶことも、ありかもしれまん。
中国製でも、良いものもあれば、悪いものもある。
善し悪しがあるのは、日本も同じでしょう。
しかし、「毒入り粉ミルク」や「地溝油」という発想をする人がいる中国ですから、個人的には中国製はやや心配です。
日本でも、「毒入り粉ミルク」や「地溝油」のような発想をする人はいるでしょうし、情報を集めて最終的には自己判断で、NMNサプリメントを選びましょう。
高いサプリメントを選ぶという選択
インバウンドで日本にくる富裕層の中国人の方たちが買うNMNサプリメントは、高いサプリメントと言われています。
中国だと、価格が何倍にも跳ね上がるとか。
さて、どのNMNサプリメントでしょうね?
NMNサプリメントはどうやって作るのか?
NMNの成分やサプリメントを作るとき、酵母を使用するとされています
ただし、詳しい製法は機密情報となっているようです。
HPLC( 高速液体クロマトグラフィー)で、分離抽出を何度か繰り返し、精製をしていく方法があります。
途中でいくつかの基剤が入りますが、まずはHPLCでカラム分離を何度か繰り返す方法とされています。
https://www.jasco.co.jp/jpn/technique/internet-seminar/hplc/hplc1.html
こちらを参照して、安全なサプリメントは製法に手間がかかるものなんだなぁ、というイメージを持てると思います。
NMN点滴療法のNMNは医療グレード
NMN点滴療法に使うNMNは、それはもうサプリメントなどの食品グレードとは訳が違います。
どれだけ精査して、吟味して、薬品に使用されたことでしょうか。
その入手経路から発生したサプリメントがあったら、いかがでしょうか。
ドクター小池は、サプリメントも待ち遠しく思っています!
医療グレードのNMN
医療グレード以外は、食品グレードになります。
医療グレードの指標はいろいろあるのですが、 分析試験で菌・酵母・カビ陰性やエンドトキシンの数値になります。
参考エンドトキシン(内毒素)
https://dental-note.com/base/bacteriology/difference-between-endotoxin-and-exotoxin/
参考エンドトキシンの規格値
https://www.lalbiz.com/tech/process/endo/pdf/p54_55.pdf
生理食塩水のエンドトキシン 0.5EU/mL
(NMN点滴に使う専用の医療グレード)NMN製剤のエンドトキシン 0.4EU/mL
となっており、点滴用の生理食塩水以上に安全性が高い事がわかります。
NMN製剤のエンドトキシンは0.4EU/mLですが、100mlの点滴液に混ぜるので、20倍の希釈をすることになります。
NMN製剤の、実際のエンドトキシンは、0.02EU/mLになります。
NMNの食品・サプリメントに毒素の規制はない?
食品についてはエンドトキシンの基準がそもそもありませんでした。
食品なので、厳格な規定がないのです。
食品についても各社の基準にそっているので、絶対的な基準はありません。
一般的に用いられるのは、
- 大腸菌:陰性
- 真菌:300個以下
- 一般生菌:1000~3000個以下
です。
食品は、菌の数より、加速試験などによる賞味期限の設定が大事とされています。
農林水産省本省7階講堂|2008年8月4日(月)
https://www.maff.go.jp/j/study/syoku_loss/02/pdf/ref_data2.pdf
余談ですが、化粧品も同様となります。
ただし、こちらは基本防腐剤を入れるのでそもそも問題がありません。
期限の記載がないものが多く、期限は3年以上となっています。
NMN医薬品については無菌
医薬品については無菌になります。
そのため、NMN点滴の製剤についても、一般生菌数陰性、大腸菌群陰性のため、菌類はまったく検出されていません。
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